源泉徴収とは
源泉徴収は、報酬を支払う側があらかじめ所得税を差し引き、本人に代わって国に納める仕組みです。イラスト制作費や原稿料などを受け取ると、請求した金額より少ない額が振り込まれることがありますが、これは差額が税金として先に納められているためです。差し引かれた分は、確定申告で最終的な税額と精算されます。
もう少し詳しく
「請求額と入金額が違う」と驚くのは、源泉徴収を知らないうちに起きがちなことです。 たとえば10万円を請求したのに入金が10万円に満たない場合、その差額は依頼者があなたの代わりに納めた所得税である可能性があります。 支払われていないのではなく、支払先が変わっているだけ、というイメージです。
源泉徴収の対象になるかどうかは、報酬の種類と、支払う側がどんな立場かによって決まります。 デザインや原稿の報酬は対象になりやすい一方、対象外の取引もあります。 税率や計算方法は法令で定められており、改正されることもあるため、具体的な数字はそのつど最新の情報を確認してください。
差し引かれた税金は「取られっぱなし」ではありません。 1年間の所得が確定したあと、確定申告で正しい税額を計算し、納めすぎていれば還付されます。 そのため、源泉徴収された金額がわかる書類(支払調書や自分の請求書の控え)は残しておくと、申告のときに役立ちます。
実際の金額で見てみる
源泉徴収は、数字を追うといちばん理解しやすくなります。 ここでは仮の金額で流れを追ってみます。実際の税率は法令で定められており改正されることがあるため、 計算にあたっては国税庁の最新情報をご確認ください。
企業からイラスト制作を依頼され、税抜10万円で合意したとします。 請求書には、制作費10万円、消費税、合計、そして源泉徴収額を差し引いた 「お振込金額」が並びます。実際に入金されるのは、この最後の金額です。
つまり請求書に書いた合計と、通帳に入る金額は一致しません。 ここを知らずに「支払いが足りない」と問い合わせてしまう例は、初めての企業案件でよくあります。 差し引かれた分は確定申告で精算されるため、なくなるわけではありません。
よくある誤解
- 源泉徴収された分は戻ってこない
- 1年間の所得が確定したあと、確定申告で正しい税額を計算します。納めすぎていれば還付されます。
- 個人どうしの取引でも必ず源泉徴収される
- 支払う側の立場によって扱いが変わります。すべての取引で発生するわけではありません。
- 消費税にも源泉徴収がかかる
- 消費税額を請求書に区分して記載している場合、消費税は対象外として扱えるとされています。
こんな時に関係します
- 企業からイラストや動画編集の報酬を受け取るとき。請求額と入金額が一致しないことがあります。
- 見積や請求の段階で、実際の入金額を伝えたいとき。 見積書メーカーと請求書メーカーには源泉徴収の項目があり、差引後の振込額まで表示できます。
- 確定申告の準備をするとき。1年間に差し引かれた金額を集計する必要があります。
- 個人どうしの取引をするとき。相手の立場によって扱いが変わるため、事前の確認が役立ちます。
よくある質問
- Q. 源泉徴収されると損をするのですか
- A. 損得の話ではなく、支払う時期が前倒しになっているだけです。確定申告で最終的な税額と精算され、納めすぎていれば還付されます。
- Q. 税率は何パーセントですか
- A. 税率や計算方法は法令で定められており、改正されることがあります。誤った数値で計算すると請求額がずれてしまうため、国税庁の最新情報を確認するか、税理士にご相談ください。
- Q. 請求書に源泉徴収額を書く必要はありますか
- A. 義務ではありませんが、書いておくと入金額の認識がそろい、経理担当者にも親切です。差引後の金額まで示しておくと、行き違いが起きにくくなります。
関連する用語
この記事は一般的な考え方を説明したものです。税務や契約の判断は状況によって異なるため、 個別の取り扱いについては税理士や弁護士などの専門家にご確認ください。