VTuberモデルの制作を依頼する前に決めておくこと

VTuberとして活動を始めるとき、多くの人が最初につまずくのがモデルの依頼です。イラストとリギングで担当が分かれること、追加料金が発生する項目、そして権利の扱い。知らずに進めると、完成後に「これも頼めばよかった」となりがちです。依頼する前に決めておきたいことを、順にまとめました。

工程が分かれていることを知っておく

Live2Dモデルは、大きく2つの工程でできています。 動かすことを前提にパーツを分けて描くイラストと、 そのパーツに動きを設定するリギングです。

この2つは求められる技術が違うため、別の人が担当することも珍しくありません。 「イラストから一括で依頼する」「手持ちのイラストにリギングだけ依頼する」の どちらもあり得ます。詳しくはLive2Dリギングをご覧ください。

手持ちのイラストを使う場合、パーツ分けされているかどうかで 作業量が大きく変わります。1枚絵として仕上がっているものは、 分割や隠れた部分の描き足しが必要になり、追加費用が発生することがあります。 依頼前に元データを見てもらいましょう。

予算の組み方

モデル制作の費用は、含まれる内容によって大きく変わります。 金額だけを比べるのではなく、何が含まれるかを見ることが大切です。

確認したい項目は、表情の種類、髪や衣装の揺れ、 腕や上半身の可動範囲、そして差分の有無です。 「フルトラッキング対応」と書かれていても、 実際に何ができるかは制作者によって幅があります。

予算に上限がある場合は、最初に伝えるほうがお互いに楽です。 「ご予算内でできる範囲をご提案いただけますか」と相談すれば、 優先順位をつけた提案が返ってくることが多くあります。

あとから追加しにくいものを先に決める

完成後に追加すると割高になりやすいのが、表情差分と可動範囲です。 リギングの設定をやり直すことになるためです。

特に配信で使う表情は、あとから「驚きの顔がほしい」と気づきやすい部分です。 最初に「配信でどんな場面があるか」を思い浮かべて、 必要な表情を洗い出しておくと後悔が減ります。

逆に、あとから足しやすいのは衣装差分です。 体のパーツが分かれていれば、着せ替えとして追加できることがあります。 将来の予定があるなら、その旨を先に伝えておきましょう。

権利の扱いを確認する

ここが最も見落とされやすく、あとで問題になりやすい部分です。 確認したいのは3つあります。

ひとつめは、キャラクターの著作権が誰のものになるかです。 自分がデザインを考えた場合と、制作者にお任せした場合では扱いが変わり得ます。 著作権もあわせてご覧ください。

ふたつめは、グッズ化や企業案件で使えるかです。 活動が広がったときに、モデルを商用で使えないと困ります。 商用利用の範囲を確認しておきましょう。

みっつめは、別の人に修正を頼めるかです。 作業データが納品されるかどうかで、将来の選択肢が変わります。 制作者と連絡が取れなくなる可能性も考えておくと安心です。

納品後の確認

モデルが完成したら、自分の配信環境で実際に動かして確認します。 制作者の環境では問題なくても、こちらのソフトやパソコンでは うまく動かないことがあるためです。

確認の期間を事前に決めておくと、修正の相談がしやすくなります。 「納品後1週間以内に動作確認のうえ、ご連絡します」と伝えておけば、 制作者側も予定を立てられます。

この確認の手続きを検収と呼びます。 問題がなければ支払いに進みます。

おわりに

モデルは長く使うものです。その場の費用だけでなく、1年後・2年後にどう使いたいかを想像して条件を決めると、あとから困ることが減ります。迷ったら、制作者に「こういう使い方をする予定です」と伝えてみてください。経験のある方なら、必要な項目を教えてくれます。

この記事に出てきた用語

この記事は一般的な考え方を説明したものです。取引の条件や法律の適用は 状況によって異なるため、判断が必要な場面では公的な相談窓口や、 税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。